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脂肪性肝疾患で肝硬変および肝細胞がんリスク上昇

2024年5月20日  専門誌ピックアップ

脂肪性肝疾患(SLD)での肝硬変および肝細胞がん(HCC)の長期リスクを前向き研究で検討。集団検診プログラムに参加した33万2175例を組み入れた。参加者を代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)、1週間あたりのアルコール摂取量が多いMASLD(MetALD)、アルコール関連肝疾患(ALD)などのサブタイプに分類し、肝硬変およびHCCの発生率を評価した。 その結果、追跡調査期間中央値16年時点で、コホート全体の4458例が肝硬変、1392例がHCCを発症した。発生率は、それぞれ10万人年当たり86.1および26.8だった。肝硬変およびHCCの発生率はALD群が最も高く、続いてMetALD群、MASLD群、non-SLD群だった。HCCの多変量調整ハザード比は、心血管代謝疾患の危険因子がないnon-SLD群と比べ、MASLD群が1.92(95%CI 1.51-2.44)、MetALD群が2.91(同2.11-4.03)、ALD群が2.59(同1.93-3.48)だった。肝硬変関連リスクもHCCと同様だった(全てP<0.001)。心血管代謝疾患の危険因子がないnon-SLD群と比べ、ALD群...